2021年12月6日 むらおか伝統のやさしい味「矢田川みそ」

むらおか伝統のやさしい味「矢田川みそ」
伝統の「味」守ります!農地の再生、味噌の復活からはじまる物語

 

■「矢田川みそ」の歴史

日本の伝統的発酵調味料である「味噌」
かつては伝統的な家庭のそして地域の味がありました。
村岡区の道の駅などでお土産として好評の「矢田川みそ」もまた「米地(めじ)みそ」「みずうま味噌」などと並ぶ香美町を代表する美味しい味噌の一つです。
「矢田川みそ」は平成11年に地元の女性グループが名産品を作ろうと県内産大豆、地元産こうじなど素材を吟味し手作りでした味噌でその味のまろやかさから多くの人に愛されていましたが生産に携わるメンバーの高齢化などにより平成28年に惜しまれながらも製造中止となりました。
そんななか地域住民グループ「大平(おおなる)会」が元の生産メンバーの教えを請い復活させることに成功しました。
さらにこの味を安定して供給できる仕組み作りが必要であるとして農業法人の設立へと動き出しました。

■「村岡アグリファーム」から「むらおか夢アグリ」へ
「村岡アグリファーム株式会社」は公共工事で発生する残土、特に村岡区で喫緊の課題となっていました国道9号笠波バイパス工事に伴うトンネル掘削により発生する残土を積極的に受け入れました。
田畑の耕作放棄地などに持ち込まれたトンネル残土を投入し整地、農地として蘇らせたのです。
ちなみにこの会社の代表を務めているのがみそ復活に関わった「大平会」代表の仲村正彦さんです。
そして仲村さんは矢田川みその安定生産と販売、また徐々に息を吹き返していく農地での農産物の生産・販売を担うべく令和元年9月に設立されたのが100%子会社「むらおか夢アグリ株式会社」であります。

 

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■ 福祉職場からの転身

このような経緯で設立された「むらおか夢アグリ株式会社」ですが、その社長の座には地元社会福祉法人から転身した今井裕子(いまいゆうこ)さんが抜擢されました。
「みそ作りと事務仕事」ということで村岡アグリファームに勤務することになった今井さんに白羽の矢が立ったのでした。
「強いリーダーシップと行動力」を買われて女性起業家、創業者となった今井さん。
「まさか自分が」と戸惑いもあったようですが今では京阪神での商談会や販売会にも積極的に出展するなど持ち前の明るさで会社・社員を引っ張っています。

 

■ 今後の夢アグリについて

むらおか夢アグリではピーマン、キャベツと言った野菜はもとより地域の伝統的作物である「美方大納言小」安納芋をはじめとした6品種の「さつまいも」などを生産しています。
特にさつまいもはそのまま販売するだけでなく「やきいも」「干しいも」として販売、これらをさらに真空パックにして販売するなど高付加価値化にもチャレンジしているほか「いもほり体験」としても売り出し地元だけでなく休日には阪神間からのお客様もあるなどプチ農業体験、収穫体験として好評を得ました。
これから迎える冬(12月から3月)は農閑期でもあり、前出の味噌づくりが中心ですが地元産品使用の「かきもち」づくりを行うほか、「雪中大根ほり体験」も検討中だとか。
雪解け後の春にはどんな新しい農産品・加工品が生み出されるのか、そしてどんな体験プログラムが登場するのか、今後の取組みから目が離せません。

■ 矢田川みそについて

「矢田川みそ」の大きな特徴は「手づくりこうじ」と「熟成」です。
村岡は「但馬杜氏」で有名で冬場は有名酒蔵の職人(杜氏・蔵人)として出稼ぎに行きました。
そのため高い製麹技術を活かしたこうじをふんだんに使用していること、また熟成段階では地酒「香住鶴」の酒粕を使用して雑菌侵入を防いでいます。

「兵庫県香美町」のPR業務をしています香美町役場観光商工課神戸営業所のマツイと申します。
兵庫県とは言いましても神戸市から2番目に遠い位置にあります、県北部の日本海に面した香美町(かみちょう)。
香美町の山あい「村岡区」の「道の駅 あゆの里 矢田川」のすぐ南にあります「村岡アグリファーム株式会社」と「むらおか夢アグリ株式会社」の取り組みについてご紹介します。
京都市内中心部から山口県下関市までを結びます「ルートナイン(国道9号)」は旧山陰道に沿った大動脈です。
これからの季節、悩まされるのは「雪」。特に村岡区日影から黒田にかけての「笠波峠」は、交通の難所となっています。
融雪装置が設置されていますが毎年のように大型トレーラーなどが峠の途中で立ち往生、スリップして道を塞ぐ事故が発生し、通勤・通学など生活に大きな支障が出ます。
このような事故を防ぐためトンネル掘削によるバイパス工事が国土交通省により実施されています。
そこで発生するのが「残土処理」安全性の問題など「処分」先について全国各地の困りごととなっていますが、これを農地再生に利用しその農地では伝統の味噌が蘇ります。
「ひと」や農業特集、みそ特集などございましたら取材実施につきましてご検討いただきますようよろしくお願いいたします。
(みそ仕込風景などもご取材いただけます。)
なお実際に取材にお越しいただける場合にはより詳細な情報提供、行程調整、撮影アテンドなど地元調整を含めた最大限のご協力をさせていただきますので何なりと香美町役場神戸営業所までお声かけください。

 

 

むらおか伝統のやさしい味「矢田川みそ」プレスリリース