2023年9月28日 兵庫県香美町・・・海と生きる

~持続可能な開発目標「SDGs」海の豊かさを守ろう!~

「獲った魚はしっかり食べる」
「育てる漁業で安定かつ美味しく」
「骨(殻)まで愛して」
「次代へつなぐ」

 

 

兵庫県とは申しましても、神戸市から2番目に遠い位置にあります、県北部の日本海に面した香美町(かみちょう)。
この豊かな日本海の恵みを活かした水産業、水産加工業を中心に町は発展してまいりましたが、漁獲量減少、魚食離れなどその置かれた環境は厳しいなか、現況打開に向け、とと活隊の魚食普及に向けた活動、但馬漁協の資源を無駄なく使用しつつ販路拡大に向けた取り組み、昆布からあわびへとつながる養殖事業への取り組み、香住加工協の資源循環の取り組みや民間団体による海岸清掃の取り組みなど町内各団体等の活動についてご紹介します。
海・魚企画、SDGs企画などございましたら、ご取材等ご検討いただきますようよろしくお願いいたします。

 

■香美町とと活隊

平成26年4月に全国初「香美町魚食の普及の促進に関する条例(通称:香美町とと条例)」が制定され、毎月20日を「魚(とと)の日」と定め、魚食普及を図っており、その中心的役割を担っているのが、ボランティア団体「香美町とと活隊」で、地元の漁業関係者や水産加工業者を中心に構成され、主な活動は、小中学生向けの魚料理教室や町内外で開催されるイベントでのPRなどです。特に「サザエつり」出展は子どもたちに大人気です。
また、魚食普及を広く周知する事業として、俳句や川柳などの全国公募イベントを本年度も実施します。第10回となる今回は大好きな魚、海の思い出などの「イラスト募集」を魚食普及月間でもある10月の末日を期限として取り組んでいます。公開投票などを通過した入賞者には香美町香住の水産加工品、今注目の養殖あわびなど超豪華賞品が用意されています。引き続き「焼きニギス職人」の濱上栄作隊長を中心に、精力的に活動を続けておられます。

 

■但馬漁業協同組合(JF但馬)

香美町と隣の豊岡市にまたがる漁業者組織で、域内には香美町の香住、柴山と豊岡市の津居山、竹野の4つの漁港があります。
この地域では、底引き網漁、イカ釣り漁、ベニカゴ漁、定置網漁などが行われていますが、不安定な魚価や漁業担い手確保などの課題に対する漁業者の収入支援、世界的食糧問題解決に資する資源有効活用などの観点から、組合としてできることを考えられたなかで、「未利用魚」「低利用魚」に着目し、その積極活用に取り組んでおられます。
未利用魚・低利用魚には、水揚げされる量が少ない種、鮮度落ちが早い種、小さくて(規格外)利用価値が乏しい個体、あるいは季節による需要変動が大きい種などがあり、このような魚を使用した商品開発として、但馬の醤油会社とともに行った「麹の魚醤」開発から、この魚醤を使用し、地元香住高校海洋科学科と協働した「炊込ごはんの缶詰」を送り出しました。
その後も「魚の煮付け」「炊込みご飯の素」など缶詰製品を多く開発し、キャンプ飯や災害時非常食という点でも評価の高い商品です。

 

■「養殖」漁業へ

香住区鎧でアワビの養殖を営む「養殖漁業 美嶋丸」の嶋崎冨二男さんは、建設会社勤務から転身、水質浄化効果の高い昆布を養殖し、養殖アワビの餌としてその昆布を与えることで「資源の有効利用」を、またこの昆布のみを使用することで、砂が混ざらずキモまで食べられる「極上アワビ」を生み出します。同じサイズのものを安定供給でき、お宿やふるさと納税でも好評。「天然アワビ」があるなかで「養殖」に対する様々な意見もありますが、テレビ出演などを経て、地元の評価にも変化が見られます。

 

■無駄にしません・・・カニガラ肥料

香住ガニは身出しして流通することも多く、大量のカニ殻が発生しますが、これらのほとんどが香住水産加工業協同組合の工場に集められ、乾燥、細かく破砕され、カニガラ堆肥として有効活用されています。
二十世紀などの「香住梨」や特別栽培米「かにのほほえみ」の肥料として使用することで、商品価値の向上にもつながっています。

 

■パン屋・フィットネスクラブ共催の海岸清掃・・・願うは健康

魚を提供するお店ではない異業種が協力して、昨年に続き2回目を開催。海洋プラスチックごみが魚を媒介にしてもたらす健康被害が現実味を帯びるなか、環境保全への寄与、皆が考えるきっかけになればとの想いで企画。美しい環境を次代へつなげたい・・・。

 

 

兵庫県香美町・・・海と生きる プレスリリース

とと活隊 プレス別紙